新年のご挨拶 工藤和彦

2017年

謹賀新年

あけまして

おめでとう

ございます。

 

 

マイナス20度の世界で窯焚きをしてみました。

夏は温かくて汗だくですが、さすがに真冬は寒くて震えました。

居眠りしたら凍死する可能性すらある緊張感の中の窯焚き、、、、。

北海道ならではの窯焚き風景です。

 

何事もまずは怖じけずにやってみる。

そして、トコトン飽きずにやり抜いてみる。

それを心情にこれからも「北海道のやきもの」を探って参ります。

 

今後ともよろしくお願いいたします。

 

<2017年 展覧会のご案内>

期間:1月25日(水)-2月4日(土)
場所:暮らしのうつわ花田
   〒102-0074
東京都千代田区九段南2-2-5九段ビル1・2階
Tel:03-3262-0669

 

工藤和彦 自作の登り窯を焚く(初窯4)

ビックリするほど順調に温度が上昇したので、2日目に作品の置いてある空間に薪を横から投げ込みました。
温度はどんどん上昇し続けていくので、ダンパーで調整しました。

煙突に繋がる所を板を押し入れて炎の通り方を調整するもので、これで炎の抜けを悪くします。
微調整は煙突の下に開けたエアダンパーで冷たい空気を入れることによって炎を押さえます。
煙突の下まで炎が流れています。

1000度を超えると窯の中の火の色も変わってきます。

薪を入れるとものすごい勢いで火が吹き返してきます。

「土を薪で焼く」今も昔も陶芸の醍醐味なのでしょうね。

さすがに寝不足もあって2日にもなると疲労もピークになってきました。

最高温度になってくると動きも慌ただしくなります。
友人や家族の応援もあって、なんとか66時間で焼成することが出来ました。
次にはもっと効率よく焼くことが出来そうです。
窯の中に配置したゼーゲルコーン(温度測定物)を見ると、おおむね安定しているようでビックリするほど設計が良かったようです。
この窯のポイントは燃焼室を大きくして、温度上昇を安定させ、燃焼室から焼成室までの段差を設けることで火の勢いを弱めてストレートに煙突まで流れないように考えてみました。

ただ、焼き易いからといって中身がいいとは限らないのが陶芸の面白いところです。
窯は扱いにくいほど、時として突然変異的な想像を超えたものが出るものなのです。
いずれにしても、登り窯としてはうまく出来たようです。
後は、窯出しを待つばかりです。


窯づくり、窯焚きが終わって とりあえずホッとしました。

窯出ししたものは、札幌三越 アートギャラリーで2015年6月23日から29日まで開催されます『工藤和彦作陶展』初窯展 で発表いたします。是非、会場で手にとってご覧ください。
展覧会の情報はこちらをご覧ください。札幌三越アートギャラリー『工藤和彦作陶展』初窯展






 

工藤和彦 自作の登り窯を焚く(初窯3)

いよいよ焚き始めます。
自分の設計が上手く機能するのか不安と期待が入り交じりますが、なにせ初めてのことですから「なんとかなれ!」という思い切りの良さで乗り切りたいと思います。
焚き付けは、白樺の皮でしました。新聞紙などよりも遥かに着火が早くよく燃えます。

火をつけると、炎が一斉に中に入って行きました。
吸い込みに関しては申し分無いようです。

焚き始めはしばらく隙間からモクモクと煙を出しましたが、煙突が暖まってからは煙が出なくなりました。
1日目は焚き口を燃焼させ、窯全体の温度を上昇させます。

信楽での修行中は穴窯を焚かせて頂いていたので、登り窯を焚くのは初めてです。とにかく手探りでいろいろなデーターを初回の窯焚きで集めたいと思います。

窯の中で薪の燃える音がゴウゴウと聞こえてきます。静寂の中でその音だけです。気持ちがいい音です。

工藤和彦 自作の登り窯を焚く(初窯2)

薪窯を焚くのに当たって、秘密兵器を購入しました。
それはこれ!

見てください。このパワー!
タイヤショベルとパレットフォークのアタッチメント!
最強です。
というのも、、、、

だいたい薪は針金で縛って積んで乾かします。

トタンをかぶせて、一年ぐらい乾燥させます。
しかし、この薪を窯場に運んだり積み替えたりするのはかなりの重労働なんです。

そこで、薪を農業でよく使われているスチールコンテナで収納することにしました。

近所の農園から中古のものをもらったり、新品を購入するなどして11個用意しました。
上にトタンをかぶせれば、雨にも雪にも心配ありません。
スチールコンテナは側面を外すことが出来るので、中身を取り出すのも便利です。

昨年から、割った薪をスチールコンテナで保管しており、乾燥も充分です。
いつでも燃やせます。

スチールコンテナにスーーっとフォークを差し込んで持ち上げて運ぶ。
スチールコンテナひとケースで薪が50束ぐらい入ります。
窯場に一輪車にいちいち一束ごと積んで運ぶことを考えると、想像をこえる効率です。
たくましい大型助っ人が輝かしい。

ちなみに冬はアタッチメントをかえて、除雪車としても大活躍です。
 

工藤和彦 自作の登り窯を焚く(初窯1)

いよいよ初窯に向けての準備です。
窯の中に作品を詰めるために、棚組をします。
炎の通り方を考えて積みます。
いずれにしてもこの窯では初めてのことなので、経験と感が頼りです。

そして、「ひだりうま」が描かれた飯碗を用意します。

「馬」の字を左右逆に書いた文字で縁起がいいとされています。
その理由は諸説あって分かりませんが、
「ウマ」を逆から読むと「マウ(舞う)」。舞うのは祝宴の時というイメージからとか
「馬」の字の下の部分が、財布の巾着の形をしており、口がよく締まって散財しないとか
馬は左向きに死なないので無病息災などというものもあります。
「左馬」の文様は今日でもいろいろな場面で使われていて、将棋の駒などに書かれたものはよく見かけます。

いつの頃から始まったかは定かではありませんが、陶芸の世界では、昔から、新しい窯を築いて火を入れ、最初に焼成する「初窯」のときに、この「左馬」の文様を描いた茶わんを焼きます。
この茶碗で飲食をすると「中風」にならないと珍重されてきました。

考えてみたら、一生に一度のことかもしれません。
そう考えると僕にとっても貴重な体験です。

茶碗の他に徳利や花器など、どんどん詰めます。
炎が窯の中で上手く回るように考えて配置しなければなりません。

詰め終わったので、入り口を耐火煉瓦を積んで塞ぎます。
炎でこの中が充満することを考えるとワクワクします。



 
Kazuhiko Kudo, a Japanese potter in Hokkaido

Kazuhiko kudo introduction in English by The Tripout.

工藤和彦のインスタグラム

《個展・企画展情報》


ウラヤマクラシテル

http://urayama.org/

《今後の個展/企画展情報》
  • 個展*だいせつ倶楽部 (上川町・北海道)
    6月14日〜25日
  • 粋人館 (愛別町・北海道)
    8月中旬
  • 個展*D&DEPARTMENT(札幌・北海道)
    8月15日〜10月1日
  • 個展*はこだて工芸舎(函館)
    9月8日〜9月19日
  • ニューヨークSARA企画展(NEWYORK)
    9月14日〜9月16日
  • 個展*仙台三越美術画廊 (仙台)
    9月20日〜9月26日
  • 三渓園 企画展 (横浜)
    10月5日〜10月7日
  • 個展*花のアトリエこすもす(金沢)
    10月28日〜11月5日
  • 個展*三越札幌美術画廊 (札幌)
    12月12日〜12月18日
  • 暮らしのうつわ花田企画展(東京)
    2018年
  • 三越名古屋栄美術画廊(名古屋)
    2月21日〜27日
  • 西武池袋美術画廊(東京)
    6月6日〜12日
  • ※展覧会の日程は変更がありますので、ご注意ください。


  • 工藤和彦のホームページ
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