薪窯づくり14 登り窯 完成しました!

天井部分に粘土と藁を切ったものを混ぜて塗りました。保温のためと、隙間に食い込んで補強にもなります。
また、焼成中にレンガが動いて天井アーチが崩れたら大変なので、仮設に単管パイプを組んで補強しました。

入り口の穴は耐火煉瓦を積んで、しっかり閉じることが出来るように加工します。
 
長い時間をかけて、ようやく薪窯が完成しました。
焚き始めるのが楽しみです。

薪窯づくりのためにご尽力頂いた方々に感謝申し上げます。
この窯と共に創作を励みます。
 

薪窯づくり13 煙突、屋根を突き破る

いよいよ窯作りの最終段階!
煙突づくりに取りかかりました。

耐火煉瓦と赤煉瓦を一つ一つ積んだ煙突が理想なのですが、かなりたくさんのレンガを必要とするためドラム缶を利用することにしました。
近くのガソリンスタンドでドラム缶を5本購入して、上下を切って筒状に加工。
その内側に耐火煉瓦を積みます。レンガとレンガの隙間は耐火モルタルをしっかり詰め込みます。
そうやって一段一段ドラム缶の内側にレンガを積み上げます。

垂直をしっかり見ながら作業を進めます。焼成中に煙突が倒れたらそれこそ一大事です。
ドラム缶を利用すれば技術的に垂直に煙突を作るのは難しくありません。

僕の知る限り、たいてい煙突は建物の側面に出すことが多いです。
なぜかと言えば、当然ですが屋根を突き破らなくてはいけないことになってしまうからです。
しかし、ここは旭川。冬場には寒さで地面が持ち上がるし、冷えすぎて煙突が暖まりにくくて炊き始めが大変ということもありそうです。なので、壁を壊して建物の側面に出さず、頑丈な地盤があって、冬場でも温めやすい空間に煙突を立ち上げることにしたのです。

いよいよ煙突を出すために屋根をぶち抜きます。

下から繋がった煙突の顔が出てきました。
この中を1000度近い炎が通るのだと思うと
ワクワクします。
 
さらに積み上げて行きます。
足場を必要としないので作業が楽です。

煙突はひとまず完成。
屋根の穴を塞ぎます。
トタンを切って、加工して

継ぎ目から雨水が入らないように工夫します。
まったくの素人工事なので、きっと雨漏りがしそうですが、
下はもともと大浴場の洗い場になっていたので、滝のような水が入ってもすぐに排水できるので心配ありません。
お風呂場に薪窯、おススメです。

煙突をトタンで塞いで、その時を待ちます。
 

薪窯づくり12 ようやくの春

長い冬が終わって、福寿草が咲くようになりました。
雪が溶けて、大地からこの黄色い花が出てくると、
心が躍ります。
きっと長い冬があるからこその感動だと思います。

4月10日を過ぎると最低気温がマイナスになることもなくなったので、ようやく窯作りを再開することにしました。
マイナス気温だとレンガを積むのに使う耐火モルタルが凍ってしまうのです。
北海道で窯を作るのでしたら、4月中旬から12月初旬の間がベストだと思います。

登り窯の天井部分に耐火煉瓦を乗せる作業から始めました。
まずは、窯土づくりからです。

窯を壊した時に大量に発生する細かくなったレンガも大事な素材になります。

レンガ屑をフレットミルで細かく粉砕します。
レンガを切断した時に出た粉塵なんかも大事に取っておいたので一緒に入れます。

これに、耐火モルタルを少量加えてハンドミキサーで練ります。
耐火モルタルの消費量を少なくすることができるし、異なった粒子によって強度と保温効果が望めるのではないかと期待しています。

壊した窯から採ってきた半分に割れていたり、ボロボロの中古レンガも大量にあるので再利用しました。
耐火物はどんな形になっても使い回します。
 

薪窯づくり11 登らない窯

冬型の気圧配置でさらに北海道は寒くなってきました。
こうなると、最高気温はいつもマイナスです。

窯場の屋根のツララもどんどん育つでしょう。
窯場では、耐火モルタルが凍らないようにストーブを焚いていますが、0度を下回らないかハラハラです。

2室目の天井を並べます。
登り窯は、階段状に上がるので本来は1室目より2室目の天井が高い位置になりますが、2室目の高さを低くしたので、外見では登らない窯になっています。

両側から積み上げたものを中央で合わせて、ど真ん中の列のレンガを力一杯打ち込みます。
アーチになると、崩れないのがいつも不思議です。

いよいよこれから捨て間と煙道と煙突です。

 

薪窯づくり10 うしろすがたのしぐれてゆくか

薪窯づくりはいよいよ煙突部分に取りかかりつつあります。
ブロックで高さを調整して、モルタルを入れて固めました。
この上に耐火煉瓦で煙突を積み上げます。
天井からひもを垂らして煙突の垂直を確認出来るようにしました。
煙突が曲がったら大変です。

煙突付近の温度は1000度ぐらいと思われるので、形が一定でないレンガを上手く組み合わせて使います。
壊した窯のレンガは割れていたり、モルタルが付着していたりです。
長年、外に放置したものもあって汚れています。

こういうレンガは使う前に整える必要があります、、、
作業を効率的に助けてくれる道具達を紹介します。

エアーハンマーとタガネ&ハンマー
これで付着した凸凹を平らにします。

曖昧な形のものはコンクリートエンジンカッターでぶった切って揃えます。
水を出しながら切るので、粉塵もなくていいです。
問題なのは、換気しないと排気ガスで死んでしまいます。

そして何と言っても強い味方はケルヒャー君
レンガの汚れを一発で落としてくれる頼れるやつです。

元々ここは風呂場なので排水設備が完璧です。思う存分ケルヒャー出来ます。
窯の背後で水しぶきをモウモウとあげていると、、、、窯場は霧につつまれました。

うしろすがたのしぐれてゆくか

ふと、そんな句を思い出しました。

 

薪窯づくり9 凍結と対決

北海道で焼き物をしていると、この時期には冬をどのように乗り越えるかを考えなければなりません。
真冬はビックリするほど寒いために水が凍ります。

陶芸では水を沢山使います。
粘土の成分は主に鉱物と水なので一度凍ると、それが解けた時には鉱物だけが残ってバラバラになります。
12月にもなると、室内でも0度以下になってくるので温度計を見て常に温度管理に気を配るのが大切です。

外に置いておいたレンガに氷がついてしまいました。
付着した雨水や雪が凍り付いて固まってしまい。そのままだと耐火モルタルが滑ります。
一度薪ストーブで暖めてから積みます。
もうそろそろ雪も降り始めるので、すべての耐火煉瓦を室内に移動しました。
耐火煉瓦は一個4キロ。
1000個以上です。
大変な作業となりました。

作り途中の窯も凍ったら大変です。
レンガとレンガを密着させるために使う耐火モルタルは耐火粘土と水から出来ているので、
これが凍るとレンガが動いてしまいます。
そもそも北海道で冬に窯を作るのはやってはいけないことかもしれません、、、、
とりあえず、窯の中に石油ストーブと電気ストーブを入れて凍結を予防します。

窯の中に炎を見ると、、、、、
窯焚きのイメージが広がってきます。
楽しみです。
 

薪窯づくり8 おもいでレンガ

レンガを積むごとに、どんどん上段に向かいます。
大忙しです。

湯船に薪窯が入っているのが笑えます。
どんどんレンガを積み重ねて、、、、
いよいよ一段目の焼成室の天井も仕上げて行きます。
この段はかまぼこ型にアーチを組みます。
まずは、その受けを乗せます。三角に尖ったレンガです。
この受けのレンガは特殊なもので、とっても思い出深いものなんです。

このレンガは僕が20歳の時に手に入れたもので、22年のプレミアものです。
信楽で陶壁画やステンドグラス、石モザイクなどを手がけておられる田ヶ原さんが、当時ご自身の窯を作るために、陶器工場のとっても大きな窯を壊してレンガを調達しておられ、その作業をお手伝いした時に頂いたものです。
重たいものですが、長年大切にしていました。
いよいよこれがしっかり治まる場所が出来たことが、何とも感慨深いです。

燃焼室同様に中に木枠を作ってアーチレンガを積みます。

下から見ると結構な高さになります。

木枠を抜いて、一段目がとりあえず出来上がりました。
いろんなところからかき集めて来たレンガなので、モザイクのように色とりどりで面白い。
苔が生えているレンガなんかもありますね。

どんなものが焼けるのか、、、考えるだけでワクワクします。

薪窯づくり7 天井は慎重に

いよいよ燃焼室の天井を作ります。
窯の天井もレンガで作らなくてはなりません。
曲面になるように積みます。

まずはコンパネを半円形に切って立てて並べます。
レンガが乗るので、ある程度しっかりと固定する必要があります。
ただ、積み終わったらこれらは撤去するので頑丈にしすぎるとその作業が大変になります。
竹を縦割りしたもを幾重にも重ねて作る方法もありますが、北海道にはそのように使える竹がないので、この方法にしました。

その上に短冊切りした薄いベニヤを釘で打ち付けます。

何枚も重ねて曲面を完成させました。

この上に横から見ると台形になっているレンガを積みます。
このレンガはアーチレンガとかセリレンガと言います。
当然ながら重ねるごとに曲がります。
一気にどんどん積みます。曲面に合わせてレンガを加工するのが大変です。
レンガの切断にはコンクリートエンジンカッターを使っています。
こいつはサクサク切れます。しかも水を出しながら切れるので粉塵もありません。

中央部分で合わせます。
合わせ目には鋭角にしたレンガを叩き込みます。
これが、緩いと天井が落ちてしまうので、しっかりと叩く必要があります。

いよいよ内側に入って支えとなっていた木材を外します。
天井が落ちてくるのではないかと心配しながら、自分を信じて少しずつ外します。
合わせ目も上手く行っているようです。

この上にまたレンガを乗せて2重にします。
とりあえず第一関門突破!

 

薪窯づくり6 アーチは凄い!

窯の焚き口部分にアーチを組みました。
アーチは木枠でかまぼこ型のものを作ってその上に台形になった耐火煉瓦を積みます。
積んだ後に木枠を外すとアーチが出来上がります。
いつも、崩れない事に感心します。こういう工法を考えた古代人はたいしたものです。
アーチを作り始めると窯の全体像を思い浮かべ易くなります。

耐火煉瓦を重ねるにつれて、側壁が上がってくるので上段の窯底も作らなくてはいけません。
壁を解体した時に出たコンクリートブロックを再利用。
ブロックにはタイルがついていますねー。
鉄パイプを数カ所打ち込み、砂利を入れてしっかりブロックを固定。
この上は煙突前の火遊びの間(捨て間)となります。

作品の焼成部分はほぼ一段で済ませようと考えています。
2段から3段の登り窯の方が効率はいいのですが、今後の展開次第で考えたいと思います。



 

薪窯づくり5 一個のレンガから始まる大宇宙

いよいよ薪窯作りが始まりました。
まずは砂利で窯の基礎部分が水平になるように安定させます。
砂利を窓から屋内に入れなければならないので、タイヤショベルが大活躍です。

浴槽に砂利を入れます。ボイラー室だったところと浴槽の段差を上手く利用して窯を作りたいと考えています。
ランマーでしっかり叩きます。

その上に砂と耐火材を重ねて耐火煉瓦を敷き詰めます。
燃焼室は少し大きめに作ってみようかと考えています。
上手く行けば火前で面白いものが焼けるかもしれません、、、

側壁を積んで行くと窯らしくなってきました。

窯を作るのは久しぶりです。一段一段耐火煉瓦を積んで行く作業はとても楽しいものです。